写真を撮影したとき、デジタルカメラの中では「JPEG」や「RAW」といった画像ファイルが作成されます。通
常、コンパクトタイプのデジカメであればJPEG形式で保存されます。このデジタルカメラで作成されるJPEGフ
ァイルには、通常の印刷可能な大きいサイズの画像データのほかに液晶画面で表示するための「サムネイル」
と呼ばれる縮小された画像データが保存されます。画像をプレビューする度にフルサイズの画像データを読み
込んでいたのでは処理が重くて表示に時間がかかってしまうため、こうした仕様になっているのです。つまり、
デジカメの液晶画面で表示されているのは、この縮小されたサムネイルデータなのです。
デジカメ上では正常に表示されているのに、パソコンに取り込むと半分しか表示されなかったり色がおかしく
なってしまっていたりする場合、このサムネイルデータのみが正常に作成され、残りの画像データ(本来の撮
影画像データ)が正常に作成されなかった、もしくは保存に失敗していることが考えられます。
なぜこういったことが起こるのでしょうか?原因としては、
1,撮影後、デジカメからメディアにデータを保存している最中に電源が切れた
2,別のデジカメで使用していたメディアをフォーマットせずに使用した
3,メディアに異常があり、保存に失敗した
4,デジタルカメラに異常があり、正常なデータを作成できなかった
などが考えられます。4のようにデジタルカメラ自体の異常の場合は、残念ながら防ぎようがありません。しか
し、それ以外の原因については、ある面人為的ミスによるものとなります。
以下でそれぞれの原因について解説します。
1,デジタルカメラで写真を撮影すると、画像のデータは一時的に本体内のメモリに保存され、その後にSDカー ドなどのメディアに書き込まれます。この書き込み作業が完了していないうちに、カメラ本体の電源を切ってし まった場合に画像データの一部が保存されていない事があります。これは、画像ファイルを保存している最中 に電源を切ることで、途中までのデータが保存された段階で書き込みが中断されてしまった事によるトラブルで す。特に連射機能などを使用した場合や書き込み速度の遅いメディアを使用している場合に起こりやすいと思わ れます。撮影後は一定の時間が経過した上で、カメラの電源を切るようにしましょう。
2,これが意外と多いのですが、異なるデジカメ間で共通のメディアを使用している場合に、使用する方のデジカ
メでフォーマットを行ってから撮影しないと、正常な画像データが保存できない場合があります。
これは『「全消去」と「フォーマット」の違い』の項でも説明しましたが、各デジタルカメラによって、フォー
マット形式の仕様が異なることが原因で発生する問題です。この問題を回避する為には、別のカメラで使用した
メディアを使う場合には、必ずカメラ上でフォーマットしてから使う事が必要となります。
3,デジカメメディアの故障や初期不良によるケースです。「これは防ぎようが無いんじゃないの?」と思われる
かもしれませんが、ある程度の対策は可能です。
デジカメメディアにもハードディスクなどと同じようにデータを保存するブロック(セクタ)があり、ここに
画像データを保存します。画像ファイルは大きいので、通常複数のセクタに分散して保存されることになります。
問題が発生するのは、そのセクタに「書き込みができないセクタ」があった場合です。こういった状態のメディ
アにデータが書き込まれれば、その「書き込みのできないセクタ」に保存されるべきデータは失われてしまいま
す。その結果、破損画像データが作成されてしまうのです。
このトラブルを防止するには、デジカメメディアを購入したらまず「撮影可能領域いっぱいまで撮影をしてみる」
事をおすすめします。もし購入したメディアに異常な領域があった場合、上記の様な事が起きるかもしれません。
画像が破損していたら、上記の様な使い方はされていなかったか確認されることをおすすめします。